安心?安全?便利な一日車検の仕組み

一日車検とは、名前の通り車を出したその日に車が返ってくるという車検のことです。今日では利便性を追求し、一日車検を導入している車検業者が増えてきました。

一般の車検と比べると格段に時間が短縮されているので整備や点検の質が落ちているのではないかと不安になる方もいるかもしれません。そんな方のために一日車検の仕組みや種類から、そのメリット・デメリットまで詳しくご説明します。

 

1. 一日車検の流れと仕組み

 

本来、車検の検査を受けるだけなら30分程度で終わってしまいます。しかし、検査を行う資格のある工場(指定工場)は限られているため、整備を行った後に運輸支局へと車を持っていき検査を受ける必要があるため時間がかかってしまうのです。

ところが、一日車検は車検業者が指定工場を保有する、又は近くの指定工場と提携することで運輸支局まで車を持ち込まずに車検を通しています。一日車検は、運輸支局まで運んで検査を受けるという工程を短縮したことで可能になったシステムなのです。なので、それ以外の工程については省略することなく、整備についても検査に通るようにしっかりと整備しているので(それ以上の整備については業者、コースによって異なります)整備の質が低いという事はありません。

次に流れについてですが、一日車検で最も重要な点は予約がほぼ必ず要る点です。他の車検では予約無しで当日受け入れてくれるところもありますが一日車検については予約がないと受けられない所がほとんどです。必ず日程を決め次第早めに予約をしましょう。

その後、他の車検と同様に「見積り」、「点検」、「整備」、「検査」を行いますが、これらすべての工程が一日ですべて行われるためその日の内に車が返ってくるのです。

 

2. 一日車検の種類

 

一日車検といってもその中でいくつかの種類があります。その種類を元に一日車検を行うならどのタイプが適しているかを考えましょう

 

2-1. 見積もりのタイミング

 

  • 事前に見積もりを行う場合

事前にお店に車を持っていき見積もりだけ行い、その見積もりで納得がいけば、後日そのお店で車検を行ってもらうものです。

車検の日とは別に車をお店に持っていく必要がありますが、見積もりの内容を吟味できるというメリットもあります。

  • 当日に見積もりも行う場合

この場合、見積もりと点検等を同じ日に行うのでわざわざ事前に見積もりに持っていく手間はかかりません。しかし、見積もりの内容を吟味することは出来ず、また正確な見積もりが当日までわからないという点がデメリットになります。なので、できるだけ条件の良いところで車検を受けたいという人には当日の見積りはお勧めできません。

 

2-2. 一日車検にかかる時間

 

一日車検といっても、入庫から車の引き取りまでの時間の種類は大きく分けて二つあります。

  • 朝に入庫して夕方に車を回収する場合

朝方に車を出しに行き、整備士たちが半日かけて車検を行い、夕方ごろに所有者に引取るタイプです。その間代車を出してくれる業者も多く、車検を行っている間は自由に行動できます。また、時間が長いので車検に通す以外の整備・点検もお願いできるというメリットがあります。

 

  • 30~120分車検(時間はお店により多少異なる)

車検に出すと、その場で整備士が必要な整備を行った後に検査をし、検査が通り次第車を引きとれるタイプです。車検の間お店や近くの場所で待たなければなりませんが、カフェが併設されていたり、子供用のスペースが用意されていたりするので待ち時間については問題ないでしょう。

 

車検証については運輸支局で手続きを行わないと発行されません。なので、車検当日は仮のシールがフロントガラスに張られています。この仮シールの有効期間は15日間で、本物の車検証については工場が手続きを行った後郵送(または点舖引取り)で手元に届くのでステッカーなどは忘れずに貼るようにしましょう。

 

3.一日車検のメリット・デメリット

 

ここまでも一日車検の特徴やメリットを述べてきましたが、見やすいように整理しました。

3-1. メリット

 

・時間がかからない

いうまでもなく一日車検最大のメリットでしょう。1~2時間の空き時間さえ作れば車検をうけることができるので忙しい人にはピッタリでしょう。

・値段が他の車検と変わらない

一日車検だからといって特別料金を取られるという事はありません。また、検査に通るような整備であれば、他の車検より安く済むこともあるでしょう。

・土日の内に車が返ってくる

運輸支局は平日しか空いていませんが民間の指定工場であれば土日も車検を行っています。

 

3-2. デメリット

 

・整備の内容が最低限

整備の質については下がっていない、と言いましたが整備の内容については車検に通る最低限の整備であることが多いです(その業者が定めるコースや時間にもよります)。そのため、次の車検まで安全に乗るためには定期点検を受けるなどのケアも重要になってきます。

・業者への持ち込み、車検後の引取りが必須

短時間での車検を売りにしている一日車検では引取り、納車などのサービスはまずありません。どのサービスに重点を置くかで一日車検を利用するか考えましょう。

・一日で終わらない場合もある

検査に通すために必要な整備が多かったり、時間がかかったりするものであれば、当然その日の内に終わらないこともあり得ます。車の状態も確認して、余裕をもって車検を受けるようにしましょう。また、予めかかる時間を知りたい場合は事前見積を行う事をおすすめします。

 

まとめ

 

一日車検の仕組みについて説明しました。平日は仕事で忙しい人や、代車を使いたくない人は是非利用してみてはいかがでしょうか?

一日車検のなかでもたくさん種類があったように一括りに車検といってもサービスや時間には多くの差があります。一般的に車検の費用は業者に見積もりを出してもらうまではどこが一番安いのかはわかりません。なので、お店を選ぶ際は車検の種類、ブランド、オプション、距離など、自分の中で優先順位を決めて選ぶのがお得に車検を行うコツだと言えるでしょう。